電通でつくった新規事業を、結局ベンチャー企業に売ってしまった話。(前編)
ビジネス関連のブログで語られるのは、大概「成功体験」だ。
それはもちろんニーズがあるからだろうし、失敗した人の話より、成功した人の話を聞きたい、という気持ちはわかる。
ただビジネスにおいては、成功体験よりも失敗体験の方が多いはずだ。だからこそ成功体験が貴重なのはわかるが、ちまたではその話ばかりが流布されている。
特に日本では「失敗体験」を積極的に共有しよう、と考える人は少ない。失敗=隠すもの、失敗=恥ずかしいこと、と捉えているからだ。
日本のビジネス界隈(かいわい)で失敗体験が語られることは貴重だ。
ただ僕は、失敗体験こそ共有されるべきだと思う。共有されることで、その体験は誰かの糧になる、参考になる。それを隠してしまったら、挑戦した事実すらなかったことにされてしまう。
そんなことを考え、
#とある電通人の失敗
というテーマで会社に寄稿を申し出た(よく許可が出たなと思う)。
それがタイトルにある「電通でつくった新規事業を、結局ベンチャー企業に売ってしまった話。」だ。
ビジネス的には明らかに失敗なのだが、僕の中では大切で意義のある失敗だ。
その理由を、少しだけ書いてみようと思う。
今回はそんな話。
※この記事は日経COMEMOの記事をもとにウェブ電通報が編集したものです。
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