(Y76) 「自動車一本足打法」で日本沈没、分水嶺を迎えた日本経済の行方。自動車産業が日本経済に与える影響は大きくなっている-1 (2021.11.28)by 真壁昭夫 より抜粋加筆しました。
⑴ 「自動車一本足打法」と揶揄されるほどに、日本経済は、ハイブリッド車(HV)を中心とする自動車産業への依存度が高い①一方、脱炭素を背景に、世界的な電気自動車(EV)シフトが鮮明。その変化に、日本経済全体の対応が遅れ、今後の成長が懸念されている。②一つの例として、工作機械関連銘柄の株価が不安定。過去、自動車の生産が増える局面で、工作機械メーカーの業績への期待が高まる傾向にあった。↓工作機械メーカーにとって、HVは向かうべき「旗印」だった。④精緻な「すり合わせ技術」に磨きをかける自動車メーカーの要望に、応え、工作機械メーカーはより微細な製造技術を実現した。同じことが日本産業全体に当てはまる。⑤しかしEV生産では「すり合わせ技術の重要性」が低下する。日本経済の大黒柱である自動車産業の競争力が、そがれる恐れが高まっている。↓そのリスクに対応して、政府は以下をより積極的に支援すべき。・再生可能エネルギーの利用を増やす・脱炭素やITなどの先端分野における企業の研究開発⑶ 1990年1月に株価、1991年7月頃に地価が下落に転じて「資産バブル」が崩壊して以降、日本経済は実質的に自動車産業の成長に依存してきた①特に、97年に「量産型のHV」が発表されたインパクトは大きかった。②端的に言えば、自動車メーカーが世界の需要を取り込んで業況が、上向けば、国内の経済はそれなりに落ち着く。それが難しく、失速
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