私が企業にお仕えした20年間、思い出すことの一つにずっと実務担当者だったことでしょうか?入社約10年後のカナダ赴任中に課長職となりましたが、部下はほとんどなし。もう一つは仕事の範疇が広いうえに会社として未知の進出国で仕事のやり方を開拓しながらどんどんこなさねばならないことでずっと実務者にならざるを得ませんでした。
写真AC:編集部
その頃、プロジェクト管理者の一人として、この事業にはこれ以上人件費はかけられないし国内に適材はいない、よってローカルの専門家に外注する、外注する以上仕事の内容はある程度把握していないと専門家に主導権を牛耳られるという危機感でした。
結果としてマルチタスクプレーヤーになったわけですが、これが今でも続くとは思ってもみませんでした。性分なのかもしれません。
一例が経理でした。カナダに赴任するまでは本格的な経理のケの字も知りません。赴任直前に本社海外主計から「月次試算表を毎月提出してもらうからまずはその勉強から」と肩を叩かれました。「月次試算表?」全く聞いたことのない言葉です。当時はソフトもなく、半ば手計算の時代です。その後、年次決算を経験します。おまけに海外支店経理と関連会社の独立した経理があります。関連会社はいわゆる決算書まで作成です。初めは苦労しましたが、そこからがぜんパワーが湧きます。これを完全マスターするために関連会社(私は7社担当)の求められない四半
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