小川榮太郞「平成記」は日本を繁栄の絶頂から30年ものあいだほとんど成長しないという奈落の底に突き落とした時代について詳細に世相や論壇、文化の動きまでよく観察した労作だが、経済政策についてはだいぶ意見が違う。
小川榮太郞「平成記」について
通産省時代に「朝生」に出演した筆者(朝まで生テレビより:編集部)
当時、私は「東京一極集中」への反対論と「首都機能移転」を打ち出して、けっこう注目されていた。『「東京集中」が日本を滅ぼす』(講談社)とか『遷都~夢から政策課題へ』(中公新書)は結構、話題になったし、「朝から生テレビ」などで発言機会を得た頃でもある。
その時代に生きた立場からいうと、小川氏らがいうバブルの終焉とその後の経済運営の失敗についての論議には違和感をもつ。ただし、本稿は小川氏の議論に対する直接の反論でなく、触発されての頭の整理である。
バブルの「戦犯」政治家はこの2人
バブルの生成と崩壊については、最近、バブルを批判するよりもバブル崩壊を批判する、むしろバブルを放置しておけば良かったといわんばかりの議論が多く見られる。
しかし、それはおかしい。無茶なバブルはいずれ崩壊したのであって、悪いのは崩壊が遅すぎたことと、その後の対策のまずさである。
あの当時、東京不動産価格が上がってだいたい中古マンションの価格が家賃の800か月分にもなった。家賃10万なら売買価格が8000万円だ。世界
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バブルの生成と崩壊を回顧する(特別寄稿)
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