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会社創設者の私は仕事と自尊心を取り違えていた

今はほぼ毎日がいい日だ。会社創設者や重役をクライアントに持ち、自分でスケジュールを決めて、好きな街に暮らしている。私は、重役向けコーチ兼アドバイザーとして、1億ドル(約110億円)以上の資金を調達した企業の創設者やCEOを相手に仕事をしている。どの企業も同じだろうが、私も、設立、計画、失敗を数多く経験して、今の地位を手にした。
懸命に働き苦労した体験を彼らに伝えるのが私に求められる役割であり、実際にそうしてきた。
しかし、失敗したときの気持ちや、とりわけ恥ずかしいという感情が一番に立ち、それが私の人生や仕事を左右していたことは、特に話す機会がなかった。どん底のとき、どれほど自分が無価値だと感じていたか。私は自傷行為の計画すら立てていた。
企業を立ち上げるためには、超人的なエネルギーが必要になる。だからこそ、起業物語が神話化されるのかも知れない。私の場合もそうだった。もし、一流ベンチャー投資家から資金を調達できたら、10億円の収益を上げられたら、会社を50億円以上で売却できたら、自分は大したものだと思える。ずっと憧れていた青年成功者になれる。そして、まず100万ドルを稼いだら、一気に10億ドル規模の企業を立ち上げる。
愛に価値を感じないことが、つまり本質的な価値観に欠けていたことが、私の意志決定の原動力になっていた。自分で設定した目標を達成できなかったことが、自分が無価値な人間だとい

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