欧州中央銀行(ECB)は7日の金融政策等を決める理事会において、政策金利そのものは据え置いた。しかし、金融政策の先行き指針を示すガイダンスにおいて、ゼロ%の主要政策金利などの水準を、前回までの「少なくとも2019年夏まで」維持するとしていたものから、今回は「少なくとも年末まで」と修正してきた。つまり年内に利上げをすね予定しないとの意志表示となる。
ECB公式ツイッターより:編集部
ECBが今回公表したユーロ圏の新しい経済見通しでは2019年の成長率を前回12月における1.7%から1.1%に大きく下方修正し、消費者物価上昇率についても1.6%から1.2%に下方修正した。
景気の減速とともに物価の低迷が意識されたことで、このタイミングで利上げに向けたガイダンスを変更した。市場ではECBの年内利上げは困難との見方が強まっていたことで、これに対する意外感はなかったものの、はっきりとガイダンスで打ち出してきたことがややサプライズとなった。
そして市場ではこちらが注目されていた新たな資金供給制度、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO3)についても、2019年9月に開始することも決定した。
ECBは2016年から2017年にかけて資金供給策(TLTRO2)で7000億ユーロ超を銀行に貸し出していたが、2020年6月以降に満期を迎える。このため、その第三弾を講じることによって、同様の政策の効
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ECBは正常化にブレーキ、景気減速を警戒
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