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国債が国民の借金というのは間違いだが、国民の資産という話もおかしい。

マスコミは国債発行額を説明するときに「国民1人あたり〇〇万円の借金」と表現する。しかしこれはかなりおかしい表現である。国債の償還に国民の財産を取り上げるなんてことはないし、仮に税収が償還の財源だという認識での説明だとしても法人税など個人から以外の税収もあるわけで、かなり雑な説明と言わざるを得ない。なお、日本においてはその発行した国債は日銀と銀行や保険会社で75%以上保有しており、利息も保有先に向かうため、資金が循環しているような状態になっている。一方でマスコミのいい加減な説明への反論としてよく用いられる「誰かの借金は誰かの資産」というフレーズで「国民が債権者で、国が借金をしているのだ」という説明を耳にすることもある。しかしこれはこれでおかしい。先ほど説明したように日銀や銀行、保険会社に利払いが行われているから超遠回りで国民に恩恵があると言えなくもないが、これを債権者とは普通呼ばない。つまり「国民が借金している」派も「むしろ国民が債権者」派も国民を国や市場と一体化したような独特の国家観で語っており、一方で聞いた国民は自分自身=個人の話と解釈しており、おそらく会話がかみ合っていない。国債は国民に直結した存在ではない。そうでなければ増税を理由に解散総選挙をしているような国が国民の審判無しに毎年こんなに巨額の国債発行などできるわけもない。よっていまの「国民の~」という国債の説明はミスリード

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