ノーベル経済学賞にゴールディン氏 男女賃金格差の解明に貢献
男女の賃金格差の理由について2023年ノーベル経済学賞を受賞したゴールディン氏の説を紹介する。現代も男女の賃金格差が残る理由は何か。それは仕事の貪欲さであるとゴールディン氏は指摘する。貪欲さとは何を指しているか。高賃金の職業、弁護士や医師などは時間外労働が常態化している。急な出張に対応可能、いつでも電話対応可能というような人が仕事ができる人として認められる。貪欲さとはこのように時間に制約なく働くことである。貪欲な仕事は子育てと相性が悪い。このため男女間で賃金格差があるというのがゴールディン氏の説明である。ゴールディン氏はアメリカのビジネススクールの卒業生を調査し、子どもの出産を契機に男女の賃金格差が広がることを実証した。解決する鍵は、仕事を属人化させない、制約のある時間内でも能力が発揮でき、それが評価されるようになるかだとゴールディン氏は指摘する。昨日の経済教室では日本の男女の賃金格差は就労モデルが長時間労働や転勤に制約のない無限定の正社員をベースに制度が設計されてあるからという指摘があった。時間に制約が少ない人が評価されるという点で今回の指摘に共通する。22年7月従業員301名以上の会社は男女の賃金格差を開示することが義務付けられた。AIが進歩する中で今後仕事の仕方が変わるという。AIに任せる仕事と自分がやる仕事を整理し、AIを上手に活用できる人が仕事のできる人になるという。AI
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