アメリカのほとんどの管理者の間で、意見が一致する点が一つあるとすれば、それはアメリカの職場の生産性向上の必要性についてである。今までのところ、生産性向上運動の大半は、一つには業績の測定が簡単にできるからという理由もあって、工場や事務所の一般従業員に集中していた。しかし、例えばもし、新製品が企画されなかったり、変化に適応する新体制が導入されなかったり、または品質向上の新しい設備が考案されなかったとしたら、現場や事務所レベルでの生産性向上は長期的には何の意味もない。つまり、企業の生産性はその中間管理者がどれだけ革新的であるかに依存するところが大きいからである。本稿において、著者は5つの企業の中から165名の中間管理者を選んで調査し、どんな管理者が経営革新に貢献するのか、そして最も革新的な企業が共有している要素は何かを究明し、その結果を発表している。著者の研究結果によれば、革新的管理者はまず何よりも理想を求め、変化をいとわず、かつ粘り強い傾向があるという。各自の領域がオーバーラップし、機能を越えた横断的接触のできるような企業に革新の花は咲く。情報は自由に流れ、多数の人が予算に余裕をもち、多くの管理者は自由な立場におり、さらに報酬制度は過去ではなく未来を指向している。
Source: ハーバード
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