1632 『9プリンシプルズ』
◇1632 『9プリンシプルズ-加速する未来で勝ち残るために』 >伊藤穣一+ジェフ・ハウ/早川書房(2017.12.19)伊藤穣一さんのことを知ったのは、NHKのTED紹介番組「スーパープレゼンテーション」で。最初は「誰だこの人は?」という感じだったのだが、話す内容がクレバーでロジカルで面白い。調べてみると非常にユニークな経歴であり、かつ、海外でも実力を認められている数少ない日本人だと分かった。その伊藤さんの著書である。彼の本を読むのは初めてだが、今まで読んだ本とは少し毛色の異なる興味深い内容だった。タイトルは『9プリンシプルズ』となっているが、原題は『Whiplash, How to Survive Our Faster Future』という。サブタイトルは日本語のものと同じだが、メインタイトルの「Whiplash」は直訳すると「むち打ち症」のこと。つまり、あまりにも時代が早く動いているので、気を付けないと後ろから追突されたような状態で怪我をするよ、という警句である。日本人には分かりにくいだろうということで、『9プリンシプルズ』にしたのはよき選択だったと思う。その9つの原理原則を列挙すると、次の通りとなる。(ちなみに、最初「むち打ち」と聞いて、追い立てるように鞭で打つさま=時代の流れに追い立てられるを思い浮かべてしまった)(1)権威より創発(2)プッシュよりプル(3)地図よりコン
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