殺すまでに仲間と戦うハトと、勝負がついたところで闘いをやめるオオカミを見て、動物行動学者のK・ローレンツは「攻撃力の強い動物ほど、攻撃を抑制する仕組みが進化した」と考えました。そして、ヒトは攻撃抑制力が進化しなかったにもかかわらず、二足歩行と手の使用により、武器を使うことができるようになったために同種間の争いを起こすのだ、と説き、「進化は種のために起こる」という点から、定説となりました。しかし、同種の争いや子殺しといった「種」よりも「個」が優先される行動が報告され、その考えに対して疑問の余地が生じてきのです。果たして、「進化」は種のために起こるのでしょうか? はたまた「個」のために起こるのでしょうか?
Source: 現代ビジネス
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