テクノロジーの”増殖性質”とクリエイティブ

あなたは、こんな経験はないだろうか。iPhoneを手に持ってホーム画面へ行って、「あれ？何をしようとした？」。これは端的に言えば、iPhoneの利用が自己目的化している状態だ。本来何か楽しいことをするための手段であったはずのiPhoneは今や目的になっている。なぜこの様なことが起きるのだろうか。実は皆さんがストアで手に入れたアプリケーションには秘密がある。あなたのアテンションを待っているという秘密だ。Twitterはあなたに広告を見てほしいし、Netflixはあなたにもっとたくさんの動画を見てほしいし、Uber Eatsはあなたにもっとたくさん注文をしてほしいと願っている。利用されなければアプリを消されてしまったり、契約を終了されてしまうからだ。私はこの秘密を知った時に、インターネットの世界の収益形態はなんて不健全なんだ、と嘆いたものだが、実はこれはここ最近になって始まったものではないことに段々気がついてきた。インターネット特有の問題ではなく、テクノロジー自体の性質であることがわかった。テクノロジーには、増殖性質がある。確かに、「利用されなければアプリを消されてしまったり、契約を終了されてしまうからだ」という文言は他のテクノロジーにも適応できそうだ。我々の知らないところで、自家用車と公共交通機関はお互いに顧客を巡って争い合っているようだ。自家用車のCMではどれだけ自分の好きな道を走

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