2000年のITバブル崩壊と今回のNASDAQ下落の違いは?
ITバブル崩壊の2000年8月から2002年9月までのおよそ2年でNASDAQ100指数は8割近くも下落しました。その後2000年8月の水準に戻ったのは2014年8月で、12年もかかりました。ITバブルは、アメリカではTMT、つまりテレコム、メディア、テクノロジーのバブルと呼ばれます。IT技術の発展や世界的なインターネットの広がりから無限のビジネスチャンスが期待されました。一方で1999年のITバブルの最中に米連邦準備理事会(FRB)は政策金利をバブル前の4.75%から2000年5月までに6.5%に引き上げ、2000年の株価急落を受け2003年までかけて金利を1%まで引き下げました。つまり、ITバブルでは、FRBの金利政策は市場を追いかけただけで、株式市場は利益期待の上下動で動いていたのです。当時のバブルは、TMTとはやされながら、実際には利益が増える企業がごく一部で、既存の通信やメディアなどはインターネット拡大の恩恵を利益として獲得できなかったので、その後大幅に株式が売られました。ITバブルは金利政策ではなく利益への期待に生まれ、失望にはじけたわけです。2021年12月から今年9月末までのNASDAQ 100指数の下げは今のところ3割程度ですが、ITバブル後のような下落を予想しませんし、来年後半には回復すると予想します。いくつかの企業は巣ごもり需要の動きで業績が大きく上下動しまし
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