中高年の立ち位置
NTTが優秀な若手を採用するために、職位を上げるのに必要な段階ごとの在任年数をなくすことで、20代でも課長に登用できる仕組みを導入するとのことです。 こうした若手登用の動きはベンチャー企業だけでなく、他の大企業でも進んできていますが、NTTという日本を代表する安定大企業が導入したことは、その流れを加速するように受け止められているのだと思います。実際には、NTTもだいぶ前からグループ内の分社化が進み、公社時代のようなキャリア制度や年功序列的な要素は薄らいでいますし、若手登用制度ができても、直ちに課長級職員が総入れ替えとなり、急に若返るということはないのでしょう。 とはいえ、「働かないおじさん」問題に代表されるように、中高年が年功序列に守られて高給と高い職位を食んでいることは、若手のやる気をそいで組織を停滞させ、ひいては日本経済の長きにわたる低迷をもたらしている元凶といわれており、一般的に若手登用の動きは「良いニュース」として報道されます。 ただその場合、中高年はどういう立ち位置になるのでしょうか。こうした経営判断を決める企業の経営層とか中枢部門の人たちというのは、中高年の中でも役職定年になることはなく、ファストトラックを進んでいるので、問題ないのだと思いますが、それ以外の中高年の活躍の場は狭まることになります。 今でも銀行などは早い段階で関連会社に出向させることで人事上の目詰まりが
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