グローバル化が叫ばれる中で、金融のグローバル化、及び貿易の自由化が果たしていついかなる時も絶対善なのかという問いを与えてくれる本書。自由化の度合いには灰色があってもよく、つまりは各国の発達状況に応じて臨機応変に政策を変えていくべきであると主張する筆者。強い政府のもと、自国にとって有利な政策を選ぶ知恵と勇気が必要不可欠なのだろう。・アジア通貨危機は、結局のところ金融資本が国の内外を自由に移動する場合、政府が通貨価値を維持しようとすることは非常に危険であることを示ししている。このように、グローバリゼーションを頑なに良いものとすることは非常に危険な発想であることを本書論じている。従来の、バブル化、規制なきレバレッジがシステミックリスクを伴うことの裏には、グローバリゼーションのパラドックスが存在していることを本書は明らかにしている。・ブレトンウッズ体制は、各国が独自の経済政策を実行し、自らの望む形の福祉国家を自由に築くことができた。さらには、発展途上国でも、国外からの制約をあまり受けることなく独自の成長戦略を描くことができた。現在のグローバル化した世界においては、単一のスタンダードを作ることは非常に危険であり、各国が自主性を持った上でルールや制約を取り決めること、そしてバックストップとしての一国一国の中央政府の力を充実させることが重要なのである。続きをみる
Source: Note 起業
スポンサーリンク
#64 グローバリゼーション・パラドックス
最近の投稿
- Web制作のフローで発生する“すれ違い”がなくなるAI活用法 エンジニアの手間を削減しつつ、コミュニケーションがスムーズになる技
- LINEヤフー、NAVERへの開発委託等を「ゼロ」に–出澤社長が決算会見で、売上高は4期連続過去最高
- Google Wallet is now available in India
- ワイヤレスプレゼンテーション画面ミラーリングデバイス世界市場の展望と動向分析レポート:規模、シェア、成長機会、予測2024-2030
- 自動車用外付けサイドエアバッグの世界市場レポート:成長、市場規模、競合状況、予測2024-2030
- 有機亜麻仁の世界市場調査レポート:規模、現状、予測2024-2030
- 世界のプラスチックディスポーザブルシリンジ業界全体規模、国内外シェア、主要企業ランキング2024
- 動物飼料用大豆たんぱく質の世界市場調査レポート:規模、現状、予測2024-2030
- 『地方創生ベンチャーサミット2024 “デジタル社会のスタートアップと地方創生”~地域社会の …
- 怒ると頭が悪くなる?違う意見こそ“喜ぶこと”が大切なワケ 安達裕哉氏が語る、社会人の課題解決力を高めるコツ
コメント