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「入るを量りて出ずるを制す」の教え

 みなさん、覚えていらっしゃいますでしょうか。 小学校などの校庭によく置かれていた薪を背負い、歩きながら、読書をする二宮金次郎の銅像です(若い方はご存じないかも…)。 経世済民(けいせいさいみん・「経済」の語源です。)を目指した江戸末期の思想家であり、具体的には農村の復興を指導した実務家です。 二宮金次郎は、経済にあえぐ農村の立て直しを行ったわけですが、その教えの中に、次のようなものがあります。 「入(はい)るを量(はか)りて出(い)ずるを制(せい)す」 中国の古典に由来した言葉ですが、「収入の額を計算し、それに応じて支出の計画を立てること」を意味します。 もともとは、国の予算を決めるための心得として述べられていたものですが、それを農村の復興という庶民の生活にも応用したのですね。 二宮金次郎は、農村の復興に助力するとともに、自らも大変な金持ちになりました。 で、この教えは、単純に言うと、昔から言われていることですが、「収入の範囲内で生活せよ」ということに尽きるのです。 国の財政云々は、私の領域ではないのですが、FPの領域である一般家庭の経済においても、この「収入の範囲内で生活せよ」ということが守られているご家庭ばかりではないような気がします。 この教えを守るためには、次の算式が成り立たないといけません。 「収入-支出>0」 つまり、「収入-支出=貯蓄(>0)」が成り立たないといけま

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