グリーン・ディールの目指す方向性
私が考えているグリーン・ディールは、就業機会の創出対策も目的のひとつですが、化石燃料依存から脱炭素社会への移行を促進させることに重きを置いています。 脱炭素社会を目指していくために、まず取り組まなければいけないのは総エネルギー消費量の削減です。全消費量のうち6割強を企業・産業部門、2割強を運輸部門が占めます。家庭では省エネが進んでいて、これ以上の削減はあまり見込まれません。企業・産業部門も最低限のエネルギー確保は必要ですが、中には生産することが目的化してしまい、さして必要のないモノでも消費意欲を喚起して買わせたり、わずかな収益のために大量生産し、その結果売れ残りを大量に発生させたりといった無駄が相当あり、削減の余地はあると見ています。炭素税を導入して、無駄な生産を抑制していくのが有効と考えます。 輸送部門については、マイカーの総量と走行距離の削減が優先課題です。ガソリン車からEV車に切り替えれば良いという問題ではありません。貨物輸送も効率化が必要です。輸送部門の省エネ化に向けて、まず取り組まなければいけないのは公共交通の充実です。そして何よりも重要な取組は「地消地産」の促進です。生活に必要なモノは最大限地域で生産し、足りないモノは地域間交流で相互に補い合うというスタイルです。地消地産は農山漁村の活性化に繋がるため、人々の田園回帰も促します。都市への人口集中の解消は、エネルギー消費
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