#59 当初予算と流用の関係について
市町村の次年度予算のヒアリングはだいたい10月から11月くらいの間に行われている。自治体の予算査定の考え方はどこも同じに思われるかもしれないが、恐らくだが、全然違うのではないかと思う。なぜならその時の財政課長の考え方ひとつでも相当変わるからだ。まず、予算を考えるに当たって予算の流用についてのスタンスが大事になる。予算の流用とは、予算が足りなくなった時に他の科目(お財布)からお金を持ってきて対応する自治体内部での運用のことだが、この流用をどのくらい許容するかによって予算の付け方も変わってくる。例えば急ぎでない10万円の修繕が必要だと要求があったときに次年度の当初予算で付けるのか、その年の予算から流用で対応するのかという2つの選択肢がある。自治体によっては流用というのは基本認めないというところもある。そのような考え方だと、基本次年度でいいものは次年度の当初予算で要求するのが筋となる。一方、流用を日常的な運用として認めているスタンスの場合、なるべく次年度の当初予算を抑えたいために、その年の流用で対応してくれという話になる。前者のメリットは、まず予算の考え方としては真っ当であると考える。予算というのは年度ごとに区切られており、その年度に必要な予算を各課がしっかり見積もりして要求する。そして、議会がそれを承認して執行される。という極めて真っ当な考え方だ。デメリットとしては、予算が膨らむという
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