やさしい日本語の基本は、「ハサミの法則」
こんにちは、電通ダイバーシティ・ラボの“やさしい日本語プロデューサー”、吉開章です。昨年、「入門・やさしい日本語」という本を発売しました。
アスク出版、200ページ、1870円(税込)、ISBN 978-4-86639-352-0
やさしい日本語とは、日本語を母語としない外国人など、日本語のコミュニケーションに何らかの困難を抱える人のために、語彙や文法などを調整した日本語のことです。
前回は、外国人の日本語スキルなどの調査結果を見ながら、日本に住んでいる外国人には、英語よりも、やさしい日本語が有効な表現方法であることを紹介しました。今回は、やさしい日本語を話すコツをお伝えします。
「ハサミの法則」を使うと、外国人に日本語が伝わりやすくなる
やさしい日本語で話す一番の心得は、「ハサミの法則」です。はっきり言う、さいごまで言う、みじかく言う、の最初の文字をとって、「ハサミ」です。
「はっきり言う」は、口をちゃんとあけて発音するということです。「ゆっくり言う」こととは違います。ゆっくり言いすぎるとむしろわかりにくくなります。
「さいごまで言う」は、文末まできちんと話すことです。「それはちょっと……」とか、「それ、違うから」のように、中途半端な話し方は、相手
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