円谷幸吉(Wikipedia)
みなさんは円谷幸吉さんという方をご存知ですか?1964年の東京オリンピック、男子マラソンで銅メダルを獲得したアスリートです。私はこの方の存在を知りませんでしたが、オリンピア・キュクロスというマンガを読んで、はじめて知りました。
二巻で取り上げられているのですが、円谷幸吉さんは銅メダルを獲得した4年後、年明けに頸動脈をカミソリで切って自殺しました。
アスリートラストの悲劇
円谷さんは東京オリンピックで銅メダルをとり、多くの人から称賛されました。日本の陸上競技では唯一のメダルだったそうです。そんな円谷さんがなぜ自殺を図ったのでしょうか。今では複合的な要因とされていますが、少なからず影響していたのは日本の「アスリートラスト」の考え方でした。
銅メダルを獲得したあとはちやほやされるかと思いきや、4年後のメキシコオリンピックでは金メダルを獲得することを世間から求められるようになります。「銅メダルを獲得したら次は金メダルを目指せる」なんて、今では安易な考え方だと思う人のほうが多いかと思いますが、当時は違ったようです。
当時、所属していた自衛隊体育学校の校長が選手育成の考え方を大幅に変えたことはまさにアスリートラストの考え方でした。中でも衝撃的なのが円谷さんが婚約していた女性との結婚を校長は認めず、破断に追い込んだという事実です。オリンピックで金メダルを取るために
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