アートマーケットにおける富裕層ビジネスの裏側を語る
2019年9月6~9日、世界遺産・二条城で国際アートフェア「artKYOTO」(※)が初開催され、約1万人の来場者を集めました。
電通も京都市や一般社団法人アート東京らと主催の一社として、ゼロからの事業開発から実施まで携わりました。
二の丸御殿台所外観(京都市提供)
本稿では、artKYOTOの総合プロデューサー來住尚彦氏に、1年間プロジェクトを共にした電通の伊藤慎哉氏が「成長著しいアート市場の現状とその市場を支える富裕層マーケティング」について切り込みました。
(※)artKYOTO:国内外31軒のギャラリー・美術商を集めたこのイベントは、内閣府をはじめ5省庁、73カ国大使館/領事館の後援の下、鑑賞だけでなく作品所有を目的としたさまざまな体験を創出。京都の歴史や文化を背景に、日本のアートシーンの発展、アート産業振興の原動力として多くのメディアに取り上げられた。
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伊藤:初めに「アート市場」の現状についてお聞かせいただけませんか?
來住:世界のアート市場は、7兆円ほどといわれています。これに対して、日本のアート市場は3000億円弱。世界に冠たる経済大国にしては、あまりに小さ過ぎる数字です。
伊藤:平安文化にせよ、茶
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