PR効果測定とデータ・ドリブンPR
PR活動の目的として、企業価値ともなるレピュテーションや認知度、ブランド力の向上を掲げている企業は多いと思います。効果的なPR活動を行うには、新商品発売や事業提携などさまざまな企業活動においても、これらの目的から逆算し、PR活動計画を戦略的に構築していく必要があります。
PR活動の戦略立案には、まず社会環境や市場の調査を行います。そして、その状況に合わせてPR戦略を立案・実行し、効果を測定し、活動自体の継続可否を判断し、必要に応じて修正を加えるというサイクルを何度も回していきます。PR戦略は経営の根幹でもあるため、その影響は常に測定する必要があり、効果測定が不可欠です。
そこで、本連載では、データ・ドリブンPR(調査から得たデータに基づくPR)における効果測定について、さまざまな観点から論じていきたいと思います。
PR活動における効果測定の現状と課題
電通パブリックリレーションズの研究組織である企業広報戦略研究所の調査によると(図1)、効果測定は直近の2018年のデータ(n=518社)で84.7%と多くの企業で実施されていますが、その指標を見ると、「新聞や雑誌で報道された件数、分量」「自社ウェブサイトのアクセス数」などをはじめ、実に多くの項目にわたります。
この多様さからも、各企業とも最適な効果測定を求めて苦戦している様子がうかがえます。そ
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