田島道治「拝謁記」には昭和天皇による歴代の首相などの人物評がかなり載っているようだ。NHKのホームページにはその一部が載っているが、全容がはっきりしないので、よく理解できないところもある。また、NHKニュースで報道されている内容は、ホームページで公表されている内容の要約の仕方としてもでたらめで、分析に当たったという研究者のコメントもお粗末。
NHKサイトより:編集部
昭和天皇は自らについて、「事務的な人間」と規定し、同じようなタイプの人間と相性がよかったとし、「近衛はよく話すけれどもあてにならず、いつの間ニか抜けているし、人を見る目がいかもの食いで変つた人を重用するがすぐに考えが変わる(その一方、自分の誤りだと思ふ事ハ餘り拘泥しないスツト変へるといふ様な点ハなど長所はあつた)。東條は「事務的」でいいが、「相当な点強かつた」ので、「部下から嫌われ始めた」とし、「近衛と東条との両長所が一人になればと思ふ」といっていたのだという(この「拝謁記」においてではないが、特高などを使って対立する人物を弾圧したことなどを批判していたことが伝えられている)。
近衛文麿と東條英機(NHKサイトより:編集部)
ここでいう「事務的」というのは、「論理的で目配りが良く飛躍した考え方やいちかばちかなどしない」ということだろう。
しかし、だからこそ、戦争に向かう道から思い切って脱出できなかったとか、早期の終戦に
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昭和天皇は東条が好きで吉田茂や近衛は嫌いだった
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