8月に入り再エネ業界がざわついている。
その背景にあるのは、経産省が導入の方針を示した「発電側基本料金」制度だ。今回は、この「発電側基本料金」について、政府においてどのような議論がなされているのか、例によって再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(以下「再エネ小委」)での議論を中心にまとめる。
Q1:そもそも発電側基本料金とは?
「発電側基本料金」とはその名の通り、発電事業者に所有する設備規模に応じた追加的な基本料金を求める制度である。では、「何をするための追加費用なのか?」というと、端的に言えば、系統/送配電設備を更新・近代化するための費用を広く求めるものである。
これまではこうした費用は、託送料金制度を通じて小売事業者・消費者が負担してきたが、これを発電事業者にまで拡大しようというものである。
再エネ小委に先立って開催された<送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討WGの「中間とりまとめ」>では以下のように取りまとめている。
「〜将来にわたって安定的に送配電関連設備を維持・運用していくため、系統利用者である発電側に対し、送配電関連費用のうち一部の固定費について新たに負担を求める。その際、託送料金の原価総額は変えず、送配電関連設備の受益者から公平かつ安定的に、負担対象となる費用を回収する仕組みとする。 また、送配電関連設備は、基本的に電源の最大逆潮(最大受電
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