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PTSD患者の心に潜む深い傷跡

経済ニュース
心の傷は体の外傷よりも深く、時には快癒されない場合がある。相手の心を傷つけた人はナイフで相手の体を傷つけたよりも深い痛みを与えることがある。偶然にも、オーストリアの最大部数を占めるクローネン紙の日曜版(8月11日)と独週刊誌シュピーゲル(8月3日号)には心的外傷後ストレス障害(PTSD、Post Traumatic Stress Disorder)に罹った人の体験談が報じられていた。
クローネン日曜版では交通事故で愛する人を失った遺族の女性、事故で半身不随となった犠牲者、そして事故を誘発した加害者の3者のそれぞれの心の痛みを記述していた。後者ではドイツ連邦軍所属の2人の兵士のPTSD治療の現状が報告されていた。
独連邦軍の予備軍(独連邦軍公式サイトから)
PTSD患者は精神的療法を受け、心に潜む事故当時の悪夢(トラウマ)とそれによってもたらされた心の葛藤を解きほぐそうと懸命に努力する。ただし、PTSDの場合、完全に治癒されたといった状態は考えられない。トラウマが軽減したとしても、いつ、どこで再発するか本人も医者も分からないからだ。突然、トラウマが戻ってくる(Flashback)。
戦地から家庭に戻った兵士は通常の日常生活に適応できなくなる。悪夢、睡眠不足、攻撃性、欝などの症状がみられる。スイッチが切れているテレビの前で何時間も画面を見ているといった状況もみられる。心はトラウマが生じ

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