両社HPより:編集部
ヤフーとアスクルの一連の紛争において、ヤフーがアスクルの社外取締役再任議案に反対票を投じていることが話題になっています。
社外監査役も含めたアスクルの「独立役員委員会」が取締役会に提出した答申書が公開されたり、また独立委員会のアドバイザーである法律専門家が記者会見に応じる、ということも、たいへん珍しく、ヤフー社の対応も含めて、企業の有事対応に関心を持つ法律家としてもたいへん興味深いところです。
アスクルがヤフーとの資本業務提携契約に基づいて株式売渡請求権を行使するかどうか、アスクル社内では審議が行われるそうですが、同契約に準物権的効力があるかどうかは微妙なので、ヤフーによる議決権行使を仮処分で止めたり、現取締役らの仮の地位を定める仮処分が認められる可能性は乏しいかもしれません(もちろん、こういった判断は独立役員会が関知するところではなく、経営執行部が検討すべきことですから、あくまでも仮定のお話です)。
ただ、少数株主保護が重要な職責とされている子会社(正確には被支配会社)の独立社外取締役について、「気に入らないから」ということで親会社(支配会社)が再任を拒絶する、ということが普通に認められてしまうと、さすがにグループガバナンスの在り方として問題が残ることは間違いないと思います。
2014年の会社法改正の中間試案では、「子会社少数株主の保護」として、「親会社等の
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