今週のScience誌に「Enhanced CAR-T cell activity against solid tumors by vaccine boosting through the chimeric receptor」という論文が掲載されている。固形がんではCTR-T細胞の治療はこれまでの成果では有効でない。そこで、ワクチンを利用してCAR-T細胞の働きをさらに活性化したところ、治療効果が増強されたという論文だ。ただし、人ではなく、動物モデルでの話だ。
以前から、繰り返しているように、がん組織にはがんを攻撃しようとするリンパ球とがんをその攻撃から守ろうとしている分子や細胞が混在して、せめぎ合っている。免疫チェックポイント抗体の効果も、このがん組織内での攻撃側と防御側の比が大きく影響する。CAR-T細胞の効果が発揮できないのも防御側の力が不足していると考え、さらにCAR-T細胞を活性化させる一工夫を加えたものだ。
今後も、世界中で患者さんの免疫力を高める治療法が次々と繰り出されるであろう。CAR-T細胞に加え、ネオアンチゲン療法やがん特異的抗原TCRを導入したT細胞療法などの流れは必至だと思う。国内にはあまり信じる人がいないのが頭痛の種だが。オーダーメイド医療と同じで、世界の常識とならないと目覚めないのが日本だ。しかし、新しい免疫療法の流れが定着するのはあと2-3年先にやっ
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ワクチンで免疫刺激すると、CAT-T細胞の働きが増強される
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