世界で最も殺人事件が多発している国のひとつがメキシコである。その一番の要因が麻薬組織カルテル同士の戦いと、カルテルの犯罪横行を報じるジャーナリストや彼らの思い通りにならない政治家が暗殺されるなどといったことが理由である。
最近の懸念材料として注目に値するのはメキシコに進出している日本の企業が多く集中しているグアナフアト(Guanajuato)州で犯罪が急増しているという現状である。
グアナファト州(Wikipedia:編集部)
2006年からグアナフアト州に進出した日系企業は110社と現地電子紙『Kokó México』(2018年11月付)が報じている。ホンダ、マツダそして今年はトヨタといった自動車メーカーの進出を柱にして、それに関連した部品メーカーなどが現地の日系企業を構成している。同州での日系企業の進出は、同紙によると、現地人4万96人の雇用に繋がったと報じている。
ところが、最近の現地紙で盛んに取り上げられるようになったのは、グアナフアト州での殺人事件が多発しているということなのである。メキシコの代表紙のひとつ『excelsior』(2018年11月10日付)は2015年から2018年までにグアナフアト州で殺人が400%増加したことを報じた。特に、次の6都市での殺害が同州の54%を占めることを伝えている。レオン(13.4%)、イラプアト(13.1%)、サラマンカ(9.6%
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