いいミッションさえ発見すれば、表現の点数は自然とあがる。
<目次>
▼トミタくんの寿ビデオ、という難問
▼さまざまなコミュニティーが混在する「披露宴」で全員に伝わる表現とは?
▼ミッションが確定すると表現は忽然と現れる
トミタくんの寿ビデオ、という難問
「寿ビデオつくってもらえませんか?」
愛すべき後輩トミタくんがついに結婚する。それはとても嬉しい。そしてそこそこちゃんとした式をあげるそうだ。それにも相手への思いやりを感じて幸せな気持ちになった。
でも…そんな発注がくるとは。スーツを着るためにダイエットしなくちゃなとぼんやり思っていたから不意を突かれた。
「髙崎さん、スピーチよりそっちのほうが上手そうだし」
トミタくん、どうして映像の才能を褒めるために、スピーチの才能をディスる必要があるんだ。まあでも可愛い後輩のためだし、その昔はずいぶん寿ビデオをつくったことがある。久しぶりに腕もなるし、やってみるか。
「あ、有名人とか使うのなしで。彼女、そういうのあんまりウケないんで」
あ、見透かされた。撮影で一緒になるあの人とかあの人とかに軽くお願いをしてコメントをもらったりすればスベりはしないだろう、と瞬時に思っていたのだ。しまった。こういうときのトミタくんは鋭い。クライアントにはいてほしくないタイプだ。
それからその日は、ずっ
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