ミドル・シニア社員とどう向き合うか
前回の記事では、ミドル・シニア社員自身にとってのキャリア自律の意味や、取り組み方法についてふれました。そこで今回は、この世代層のキャリア自律を支援・促進する立場の経営者・管理者、人事担当者の役割と支援について考えます。
ミドル・シニア社員自身の不安・悩み、ことに定年退職後も見据えたキャリア展望の問題は、経営・管理者や中堅・若手社員にとってもいずれ自分も辿る道であり他人事ではありません。たとえ経営幹部層であっても上り詰めた肩書・役職から外れてしまえば普通の「人」。状況は同じです。
しばらくは出向先や転籍先での仕事・役割を得られても、次第に、また最終的には「自分には何ができるのか」が問われてくるのです。ですから、キャリア自律の課題を「上から目線」や「会社都合」だけで見るのではなく、誰にでも当てはまる「自分事」としてとらえた上で、当事者意識をもって支援することが大事です。
けれども、キャリア自律を考える主人公は、あくまでミドル・シニア社員自身です。本人の人生のクライマックスまでの働き方や生き方に関わる課題ですから、会社側が一方的に「こうすべし」と決められるものではありません。したがって、会社・上司の基本的な姿勢としては、本人のキャリアの棚卸しや今後のキャリアプランづくりに寄り添い、その実現に向けた支援者に徹することが大切です。
「ウィン・ウィンの成果
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