日本の中小企業は、実子が家業を継ぐケースが大半を占めていました。しかし、近年は少子化や「職業選択の自由」が重視されるようになり、そうした風習は薄れつつあります。
その中で、後継者として事業承継の道を選んだ方は、並々ならぬ志とやる気があるかと思います。意気込みや未来への期待の一方で抱える不安やリスクなど、後継者が知っておくべきことをまとめました。
事業承継の意思を伝えるタイミング
自営業の家に生まれた子どもの場合、商売を身近に見ながら育つため、なんとなく「将来は自分が家業を継ぐのだろう」という意識を持ちながら過ごす人も少なくないでしょう。それでも学校を卒業後、そのまま家業を継ぐために親の会社に入る人、よそに修行に行く人、もしくは別の仕事に就く人と、進路はさまざまです。「いつかは継ぐのだ」という意識があっても、なかなか自分からは切り出せないということはありませんか。
親や家業、長年勤めてくれた従業員のことを考えて事業承継の意思を伝えても、「元気なうちからそんなことを言うな」「継がせるつもりはない」と断られてしまいそうで不安に思うかもしれません。
少子高齢化の中で、全国の経営者の年齢も平均60歳代へと引き上がっています。60代はまだまだ若々しい人も多いのですが、それでも事業の引き継ぎに10年近くかかることを考慮すると、後継者として今の経営者が元気なうちに色々なことを学んでおかなくてはなり
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