「なんかいいよね」OK!
東京生まれの東京育ち。親族はみんな巨人ファン。王貞治さんの世界タイ記録ホームランは後楽園球場で見たし、幼稚園の時には公園で長嶋茂雄さんと相撲を取ったし。でもぼくは、根っからの中日ドラゴンズファン。スナック菓子についていた、一枚のプロ野球カードの、谷沢健一さんが着ていた水色のユニフォームに魅せられて、以来ひとすじです。
「だから名古屋には思い入れがあるんだけどさぁ、でもイマイチ街に文化を感じないんだよねぇ」
ある集まりで酒を片手に嘯いていたら、創業寛永11年(1634年)、「御菓子所両口屋是清」専務(13代目)の大島千世子さんがニコニコしながら「いちど遊びに来てください」。
これは怒らせてしまったゾ、と内心ビクビクしながらお伺いしたのですが、実に多くのことを教えてくださいました。
大島千世子さん
「日本三大菓子処といえば京都、金沢、松江が有名ですよね。でも江戸時代御三家筆頭の尾張徳川家のお膝元である名古屋には京都にも匹敵する文化が根付いているんです。日本屈指の抹茶生産地、西尾市も名古屋の近くにありますしね。これが知られていないのはわたしたちがちゃんと情報発信してこなかったから、かもしれませんね」
都の春
「『都の春』という、春を代表するお菓子があります。これは古今和歌集の『見渡せば 柳桜をこきまぜて
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