韓国大法院(最高裁)が先月30日、戦後補償の個人請求権は1965年の日韓請求権協定で消滅することになっているにもかかわらず、4人の元徴用工の賠償請求を認める判決を下して以来、日韓両国では激しい批判合戦が始まった。厳密にいえば、日本側では「戦後の日韓関係を根底から覆す判決だ」(河野太郎外相)といった強い反発の声が高まる一方、韓国側は守勢に回っている、といった方が正しいだろう。
▲「沈黙」の同胞、文在寅大統領とフランシスコ法王(2018年10月19日、バチカンで、韓国大統領府公式サイトから)
韓国中央日報は9日付で、「日本政府は強制徴用をめぐる韓国最高裁の判決に対し、本格的な国際世論戦を始めた。『韓国は国際法違反国家』として世界の在外公館を中心に全面戦争に乗り出したのだ。一方、韓国政府は最高裁の判決から10日ほど経っても政府の基本立場さえも示せない状況だ。 韓国政府は判決当日の先月30日、李洛淵首相の名義で『司法府の判断を尊重し、関連事項を綿密に検討する。関係部処、民間専門家と共に政府の対応を用意していく』という声明を発表した後、事実上、沈黙を維持している」と指摘、「反撃の日本政府」に対し、「沈黙を続ける韓国政府」という構図を紹介しているほどだ。
日本政府側がイライラするのは文在寅大統領が韓国大法院の判決後、沈黙を続けているからだ。日韓請求権協定を反故にする韓国大法院の判決の背後には文
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韓国、文大統領の「沈黙」に潜む歴史の見直し
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