ニューヨークのダウ平均は、今月10日、11日にそれぞれ831ドル、545ドルの大幅な下落を記録した後、12日には287ドルの上昇、週が変わった16日には547ドルの急騰を演じた後、翌日はまた91ドルの下落、さらにその翌日は327ドルの下落と、不安定な動きを続けている。今後時間の経過とともに投資家の心理が落ち着き、株価の振幅は次第に小さくなっていくものと思われるが、米国長期金利の上昇や米中貿易戦争の激化懸念など、依然として株価を不安定にする要因は多い。
一方こうした中で、FRBは好調な米国経済の状況を踏まえて、政策金利を着々と引き上げる構えを変えておらず、トランプ大統領のFRBに対する口撃にも動じる気配はない。
しかし、今後株価がはかばかしい回復を見せなかった場合は、市場関係者からパウエル・プットを強く求める声が上がってくる可能性が高い。その時FRBは現在の政策スタンスを維持し続けることが出来るだろうか。
パウエルFRB議長(Federalreserve/Flickr)
このパウエル・プットは、FRBのパウエル議長の名前とデリバティブの一つであるプットオプションを組み合わせた造語だが、もともとはグリーンスパン元FRB議長の金融政策運営に関して、グリーンスパン・プットという言葉が使用されたのが始まりだ。
プットオプションは、あらかじめ約束した価格で株などを売る契約で、これを買っておくと
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