思考とプレゼンは、別物だ
「あさ起きて、ごはん食べて、よる寝た」
そんな中身がない夏休みの感想文を書く姿を心配した父親が、子どもを旅行に連れて行く…。昔々、そんなコマーシャルがありましたっけ。
ぼくは8月末、お休みを利用して金沢へ。その目的は九谷焼をしっかり見ることでした。ご縁あって中村元風さんの「今久谷」に触れる機会には恵まれましたが、この焼き物を創始した大聖寺藩祖前田利治公生誕400年のいま、古九谷をはじめ、改めてその歴史を勉強したかったのです。
石川県九谷焼美術館
…なんて、本当は北陸のウマイものを食べたかっただけ。カニにガスエビ、おでんにかぶら寿司と冬のイメージが強い金沢ですが、いやいや初秋もなかなかで。名残のどじょうはかば焼きや柳川鍋に。はしりの加賀野菜、五郎島金時(サツマイモ)は蒸すだけで。ブリに出世する一歩手前のガンドやフクラギは旬の味覚。あさ起きて、ひる飲んで、よる飲んで。最高の休日でした。
さて。広告会社が持つアイデアづくりの方法論を他分野で商品開発する現場に持ち込むとき、しばしば確認しなければならないのが「思考とプレゼンは、別物だ」ということです。
ヒトとモノ・コトの間に「その手があったか!」という新しい結び付きをつくるプロセスは、はた目から見ればハチャメチャに映るでしょう。例えば「新しいお豆腐商
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