「さよなら、おっさん社会」を超克しよう
私が毎日購読しているNews Picksでは「さよなら、おっさん社会」をめぐり熱い議論が戦わされている。これはとても良いことだ。いわゆる「おっさん社会」はアップデートが必要だという点では誰も反対しないだろう。
私は、前稿でIoTの社会ではおっさん社会も必要と論じた。今回は、世界を俯瞰する角度からこの問題についての私の意見を述べてみたい。「おっさん社会とさよなら」するかは、日本だけを見ていてもあまり意味がある結論には至らない。今、世界は産業革命からの資本主義経済の発展の最終局面にある。ただ、それはマルクスの予言した共産主義革命ではなかったけれど。
できるだけ、大量に製品を作って世界の隅々まで商品をばらまいて、大資本が利潤を喰み、労働者が搾取される。日本の「おっさん社会」は、第二次世界大戦後の東西冷戦パラダイムのもとでは、アメリカの核の傘に守られて、エコノミックアニマルと揶揄されながらも経済に専心し、世界の工場、輸出立国の「日本株式会社」を最適に廻すシステムとしては本当に上手く回った。
ところが、中国では鄧小平が改革解放路線に転じ、ベリリンの壁が崩壊し、グローバリズムが到来する。経済的には、ヒト・モノ・カネが自由に飛びまわり、世界共通プロトコルは「カネ・カネ・カネ」の徹底的な拝金主義。米国シリコンバレーでSteve JobsやBill Gates がIT製品・サービスのコンセプト・設
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