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ドイツで“バイエルン州ファースト”が起きている理由

経済ニュース
メルケル首相が率いる独与党「キリスト教民主同盟」(CDU)とゼーホーファー内相のバイエルン州の地域政党「キリスト教社会同盟」(CSU)は姉妹政党だ。両党とも「キリスト教」を政党名に付ける中道右派政党だ。これまで両党は選挙戦ばかりか、政策ガイドライン作りでも同じ歩調を取ってきたが、両党の関係がここにきて急変してきた。というより、対立が先鋭化し、第4次メルケル連立政権の土台すら震撼させている。
▲難民政策で連携を深めるバイエルン州ゼ―ダー首相(左)とオーストリアのクルツ首相(2018年6月20日、オーストリアのリンツで、CSU公式サイトから)
CDU/CSUの関係険悪化の最初の契機は2015年以来の大量難民の殺到だ。100万人以上の難民が中東・北アフリカからドイツに殺到したが、その影響を最も受けたのがドイツ南部のバイエルン州だ。
同州出身のCSUのゼーホーファー内相はメルケル首相に難民歓迎政策の修正、難民受け入れ最上限の設定などを要求してきた経緯がある。先の連立交渉でゼーホーファー氏が連立政権の閣僚入りを果たし、難民政策の権限を有する連邦内相のポストを手に入れたまでは良かった。
しかし、政権入り後もメルケル首相の難民政策は変化しない一方、ゼーホーファー内相はドイツに難民申請した者が他の欧州で登録済みの場合、国境で強制的に返還させることを主張し、欧州統合の難民政策を模索するメルケル首相と

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