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ストーリーテリングで聞き手の感情を捉えて揺さぶるためには、「感情移入」が不可欠であることを前回述べた。「感情移入」をさせようとして、多くの作り手が失敗するのは次のようなパターンだ。
事故で亡くした子供のことを思い出しながら、母親が涙ぐむ。
スローテンポなBGMが流れて、背景には夕日が…。
このようなパターンを「しみじみ回顧パターン」と私は呼んでいる。
「しみじみ回顧パターン」が一部の聴衆の「感情移入」を生じさせない最大の理由は、それらの聴衆が同じような経験を全く有していないからだ。
結婚もしていなければ子供もいない男性にとって、子供を失った母親の感情に同化するのはとても難しい。
つまり、「しみじみ回顧パターン」は、聴衆が同様の経験をしていないと「感情移入」は生じにくいと言っても過言ではない。
従来の映画やドラマの「しみじみ回顧パターン」が、死別したり行方の分からない母親を偲ぶものであった最大の理由は、聴衆のほとんどが母性愛を経験しており、ほとんどの聴衆の経験値に合致したからだ。
このように、ストーリーテリングにおいて「しみじみ回顧パターン」を組み込めるのは、聴衆や聞き手の経験値に合致したものに限られる。
例えば、交通事故で子供を亡くした親たちの集まりであれば、先ほどのような「しみじみ回顧パターン」が通用するが、失恋して悩んで
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ストーリーテリングの破壊的効果③
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