朝鮮半島の非核化を確認した「板門店宣言」に署名した金委員長と文大統領(南北首脳会談プレスセンター提供、2018年4月27日)
体制、国体の違いはあるが南北両国民はドラマが好きだ。北の国民は韓国のTVドラマを密かに観、韓国民は南北分断の痛みを抱える民族の主人公になった気分でドラマを観、また自身も演じる。ドラマは演出家と俳優が心を合わせて舞台作りをすれば、それを見る人々を感動させ、笑いと涙を誘うものだ。
ひょっとしたら、南北首脳会談も同じように一幕の舞台劇だったかもしれない。ただし、18年前の初演や11年前の再演との違いは、3回目の今回は、演出効果を計算した様々な書割がこれまで以上に工夫されていたことだ。
文在寅大統領は27日の舞台のため数日間、大統領府に閉じこもって綿密に準備してきた。首脳会談で署名された「板門店宣言」の文面だけではない。例えば、歴史的な南北首脳会談の会議場となる板門店の韓国側「平和の家」に飾る花についても、「会談場を飾る花は『花の王様』と呼ばれるシャクヤクと友情の意味を持つハナズオウ、平和という花言葉を持つデイジー、軍事境界線を挟む非武装地帯の一帯に咲く野花と済州島の菜の花を使う。韓国的な美しさを表現し、繁栄の意味を持つタルハンアリと呼ばれるつぼに飾られる」(聯合ニュース電子版4月25日)といった具合だ。また、韓国大統領府が事前に公表した首脳会談での夕食会の食事メニ
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