見出しの答えは「聖母マリア」だ。イエスはクリスマス、十字架後の「復活」、そして「昇天の日」などが大々的に祝われるが、母マリアの祝日回数はここにきて上昇気流に乗っているのだ。少なくともローマ・カトリック教会では聖母マリアの価値がイエスのそれを凌ぐ勢いを見せてきている。これは世界のジェンダー・フリー運動やフェミニズムの成果を物語るのか、それとも人類の歴史をこれまで主導してきた男性社会への強烈なアンチ・テーゼなのか。
▲復活祭でミサを主導するフランシスコ法王(2018年4月1日、オーストリア国営放送の中継から)
世界に12億人以上の信者を有するローマ・カトリック教会の総本山バチカン法王庁の典礼秘跡省長官、ロベール・サラ枢機卿は3月3日、「教会の母マリア」を教会の新しい記念日としたと発表し、同月27日に正式に公表した。曜日は、聖霊降臨の翌日の月曜日だ。ただし、聖霊降臨後の月曜日を祝っているドイツやオーストリア独語圏の地域は例外となる。ローマ・カトリック教会のミサ典書では「聖霊降臨祭後の月曜日か火曜日のミサには信者は参加することが義務づけられている」と記述されているが、その内容は変わらないという。
ロベール・サラ枢機卿は新しい教会の記念日「教会の母マリア」を導入する教令を発表し、教会カレンダーに加え、その祭事の実施を義務づけると説明した。
同枢機卿は新しい記念日について「マリアはキリストの母
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