▲金正恩委員長、韓国特使団との会談で第3回南北首脳会談開催で合意(2018年3月5日、韓国大統領府公式サイトから)
韓国聯合ニュース(日本語版)が30日、韓国大統領府の高官筋として報じたところによると、「北はリビア方式の非核化には応じる考えはなく、あくまで補償と支援との交換で実施する意向」という。すなわち、米国が何らかのオファーを出したら、それに呼応して北側は非核化を進めていくというわけだ。金正恩労働党委員長は訪中の際、中国の習近平国家主席に対し、非核化はあくまで「段階的、同時進行」で実施すると、「行動対行動」の原則を強調していた。その発言内容を裏付けるものだ。
リビア方式の非核化とは、大量破壊兵器開発計画を推進していたリビアの独裁者カダフィ大佐が当時、自国の開発計画を破棄(非核化)した後、制裁解除、経済支援などの恩恵を得るという米英らの提案を受け入れた内容だ。非核化が先ず先行し、その後に制裁の解除などを得るというやり方だ。金正恩氏が主張する同時進行でも「行動対行動」原則でもない。
問題は、核開発計画を放棄したカダフィ大佐は最終的には政権の存続を失ってしまったという事実だ。金正恩氏はカダフィ大佐の二の舞を演じることを絶対避けたい。だから、北側は「段階的、同時的な措置」に拘る。換言すれば、核兵器を保有しない北朝鮮の独裁政権は遅かれ早かれカダフィ政権と同じ運命になるという恐れがあるから
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北朝鮮は“リビア方式”の非核化を拒否
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