拙著「説得の戦略」P196で、アメリカの行動科学者シーナ・アイエンガーと社会学者のマーク・レッパーが行った実験を紹介しています。
高級スーパーマーケットの中に2か所の試食コーナーを設けました。そのうち1か所は6種類のジャムを、もう1か所には24種類のジャムを置きました。その結果、選択肢の多い後者のコーナーに立ち寄った人の3%しかジャムを買わなかったのに対し、選択肢の少なかった前者のコーナーでは30%もの人が買いました。
これは、選択肢が多くなると選択することにストレスを感じ、選択そのものを放棄してしまうという人間心理を証明した実験です。
あなたが男性で、美人コンテストの審査員になったとしましょう。
10人の美女の中から1人を選ぶのは(よほど好みがはっきりしていない限り)悩ましい状況に陥ることが多いでしょう。
しかし、目にの前に2人の女性を並べられて、「どちらが美人か?」と問われれば、即断できるだけでなくその理由も言えるのではないでしょうか?
「私は右の女性の方が美人だと感じる。目元が美しいからだ」というように。
女性が「イケメン男性」を選ぶ時も同様でしょう。
「キムタクと福山雅治のどっちが好き?」と問われれば、結論と理由がすぐに浮かぶはずです。
このように、最小単位である「2つに1つ」を提示することが、人間にとって最もわかりやすい比較方法なのです。
選択肢が増えてしまうと、即決で選
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比較例文でわかりやすく習得できる実践的文章本
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