昭和レトロな養老保険
生存を付保対象の事故とした生存保険が年金保険である。そこでは、早死にする人が長生きする人を助ける。死亡を付保対象の事故とした死亡保険が普通の生命保険である。そこでは、長生きする人が早死にする人を助ける。保険は、ただのこれだけの相互扶助である。
生命保険に加入していて、死ぬことがなければ、保険料は戻ってこない。それを無駄だと思う人は、保険の仕組みを理解しない人であるし、死んで保険料を取り戻そうと思う人は、おかしな人である。そもそも、死亡保険金を自分で受け取ることなど、不可能ではないか。
さて、同じ理屈で、生存保険である年金保険に入っていて、生きることがなければ、つまり、死んでしまえば、保険料は戻ってこない。それを無駄だと思う人は保険の仕組みを理解しない人だが、何がなんでも生き延びて保険料を取り戻そうと思う人は、まともな人である。もっとも、死ねば、悔しがることもできないが。
以上は、純粋な保険機能のこと、あるいは保険理論の話である。現実にある商品としての保険は、純粋な保険ではなくて、貯蓄等の他の要素と結合している。いわゆるバンドリングである。バンドリングとは、束にすること、要は、抱き合わせることであって、保険に限らず、複合的機能をもった金融商品を作ることである。なおアンバンドリングといえば、バンドリングの逆向き、即ち、複合金融商品の各機能要素へ分解することを意味する。
バンドリングの
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