欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁(ポルトガル出身)は、17世紀に発生したチューリップバブルを引き合いに出し、「ビットコインはチューリップのようなものだと言える。数日間で40%、50%上げ下げするものに賭けたい人のための投機手段だが、通貨でないことは確実だ。中央銀行や金融政策への脅威になるとは見ていないことは確かだ」と述べた(ブルームバーグ)。
現在のビットコインの状況をみるとコインという名称は付いているものの、通貨としての利用というよりは、一部の人達による投機的な利用が主体のように思われ、チューリップバブルをイメージするというのは適切ではなかろうか。それでは17世紀にオランダで起きたチューリップバブルとはどのようなものであったのか、振り返ってみたい。
17世紀はじめのオランダは、商人が世界各地に進出し、ヨーロッパで最も経済が発達した国となった。所得水準がヨーロッパで最高となり、消費や投資が活発化した。株式会社に加え、銀行、複式簿記、為替手形、そして証券市場などが発達し商業資本主義の基礎を築き上げた。
世界最初の中央銀行はスウェーデンのリクスバンクと言われているが、1609年に市の条例で設立されたアムステルダム振替銀行ではないかとの見方もある。預金には金利はつかず、保有する金の範囲でしか紙幣を発行せず、融資はほとんど行わなかった。こうしたアムステルダム振替銀行の高い信用な
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チューリップバブルと類似するビットコイン
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