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霧の迷路の向こう側

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マクギャリー・ボウエン入社前、相棒アンガス・マカダムとワイデン+ケネディで4年間、CDとして働いた。上司のECDは、トニー・デービッドソン、キム・パップワースの二人。キムは寡黙で思慮深い。人の話を注意深く聞き、意見を尊重する。一方トニーは会議で口角泡を飛ばし、全身で不満を表現する。決まり文句は「どの案も全部クソッタレだ!」。二人は全く違って見えたが、そっくりでもあった。どちらもクリエーティブの混沌(こんとん)をこよなく愛していた。その混沌に「ザ・フォッグ」(霧)と名付けるほどに。

まるでもう何年もアイデアを探し続けているような感覚に陥るとき。案の山を目の前にして、何が正しいのかすっかり分からなくなるとき。ザ・フォッグは、現れる。出現を察知するとキムは、メンバー全員にすかさずメッセージを送る。「喜べ!君らはいま素晴らしいものにたどり着こうとしている。フォッグが現れた。ここから飛び切り面白いものが見つかるぞ!」

正直に告白すると、アンガスも僕もこの状態が好きじゃなかった。フォッグは僕たちを恐怖のどん底に突き落とした。企画から制作まで、完全にコントロールすることこそCDの仕事と信じてきたのだから。

数年後、僕たちはECDに就任した。その頃、ピクサー共同創始者エド・キャットムルの共著『ピクサー流 創造するちから』(2014)に出合った。エドは本の中で「ブレイン

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