ドイツ連邦議会選(下院)は24日、投票日を迎える。複数の世論調査によれば、メルケル首相が率いる与党第1党「キリスト教民主同盟」(CDU)の第1党堅持はほぼ確実視されている一方、連立政権パートナー政党「社会民主党」(SPD)はメルケル首相の4選を阻むという当初の目標を早々と断念し、CDUとの差を可能な限り縮め、選挙後の政権工作に期待を寄せている(CDUとSPDの差は最大約15ポイント)。有権者の関心は「自由民主党」(FDP)、「左翼党」、右派新党「ドイツのための選択肢」(AfD)の第3党争いに集まってきた。
「賢く選ぼう」というタイトルの独週刊誌「シュピーゲル」最新号(9月16日号)
昨年11月の米大統領選や今年5月のフランス大統領選では“チェンジ”という言葉がモードだった。停滞する経済を刷新し、米国ファーストを掲げ新風を巻き起こすためにトランプ氏は「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」と叫び、マクロン大統領は自身の政治運動「アン・マルシェ!」(En Marche!=進め!)を結成し、チェンジをキーワードに選挙戦に臨み、共に勝利したが、ドイツでは大多数の国民はチェンジより現状維持志向(キープ)が強い。
メルケル首相の口からはチェンジという言葉はほとんど出てこない。「国民経済は順調に伸びてきている。私が就任した直後、失業者は約500万人いたが、現在は250万人に半減した」と過去12年
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独国民は「変化」より「現状維持」志向
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