ども宇佐美です。
今回はやや専門的になりますが、断続的に問い合わせもあるので、このブログで追い続けている国際興業をめぐる小佐野一族の裁判の動向についてそろそろ整理してまとめておきたいと思います。
<1.事案の整理>
まずは復習も兼ねて、このお家騒動の概要を簡単に説明したいと思います。この事案の当事者は国際興業の現オーナー会長である小佐野隆正氏(被告)と、隆正の叔父で元社長の小佐野政邦氏(2001年死去)の遺族(原告、以下2名の敬称略)でして、原告である政邦遺族の中に私の友人で同い年の小佐野匠というものがおります。それが私がこの事件を追い続けている理由なのですが、それはさておきまして本題に戻りますと、かつて小佐野隆正と政邦遺族は、同じ小佐野一族として仲良く(?)国際興業の株を共有する間柄でした。2004年3月段階ですと国際興業の株主構成は、銀行や子会社といった極少数しか保有しない株主(合計で全体の6.9%)を除くと、実質では小佐野家がほぼ全ての株式を保有しており、その内訳は小佐野隆正が39%弱、政邦遺族が42%強、創業者である故小佐野賢治氏の妻である英子氏(子供はいない)が19%弱保有していたようです。
ただ、竹中平蔵金融大臣の就任でUFJ銀行を東京三菱銀行に吸収させることが国策となると、UFJ銀行の大口貸出先であった国際興業は、実質的な「貸しはがし」にあって流動性が不足し危機に陥っ
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