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さる8月5日、国連安保理は北朝鮮に対する経済制裁を全会一致で採択した。
今回は従来の形だけの決議とは異なっており、中国やロシアも賛成して、北朝鮮の主要な収入源である石炭・鉄鉱石・海産物・鉛鉱石の輸出収入を断つ内容となっている。これで北朝鮮の年間輸出収入の三分の一を減らす効果があるとされる。
北朝鮮は「米国に怖気づいた」として中国を猛批判している。
中国的には、トランプ政権から度重なる批判を受け、米中貿易を人質に取られているので、やむを得ず北朝鮮への経済制裁に踏み切ったというところ。
しかし、なんとか石油の輸出禁止措置だけは先送りした格好だ。対北制裁措置は、残るは本当にあと石油禁輸だけ、というわけではないが、それに近い状況になった。
「石油を止めろ」という中国への要求に「何か」を思い出さないか
それにしても、なぜアメリカは、中国に対して、北朝鮮に対する石油の輸出禁止を執拗に要求しているのだろうか。
現代軍隊は石油で動く。それが無ければ、戦車も飛行機も自走砲も輸送車両も軍艦も潜水艦も何もかもが動かない。普通に経済を回す――トラックやディーゼル機関車を稼動し、工場に動力や熱源を供給する等――だけでも石油はどんどん消費していくので、禁輸されれば軍事分野への供給は自然と細っていく形になる。
これは金正恩政権からすれば、「座したまま死ぬ
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