秘史:北朝鮮と保守政権の持ちつ持たれつの過去(特別寄稿)
今回の各危機について日本は絶対に甘いところを見せるべきでない。北が核とICBMを保有し技術開発をより進めることを認めつつ一時しのぎの平和を求めたら、日本は何をされてもいうことを聞かざるをえなくなる。
しかし、その一方で、北の政権存続や指導者たちの安全の保証などは柔軟に対処しても良いと思う。これまでの日米など各国の弱腰の報いとして我慢するしかない。
それに加えて、戦後の外交のなかで、日本の保守政権と北とが必ずしも対立ばかりしてきたわけでもないことも忘れてはならない。
55年体制のもとで、社会党を裏の窓口として、それなりに協力関係が成立していたことをもって、社会党の罪悪のようにいうことはおかしい。
そもそも、朝鮮半島が南北分断されたことに、日本にはいささかの責任もない。
ポツダム宣言受諾に伴い、日本は朝鮮の領有を諦めた。ただ、それをどうするかは連合国にまかされた問題であったし、その結果の善し悪しについて日本が責任をとる必要などまったくない。
筋の通った解決としては、日本の統治をとりあえず継続させて、数年後なり十年後に平和裡に独立させれば良かったのである。大韓帝国皇帝の復帰でも、国民投票に基づく新たな共和国の樹立でもよかった。
そうすれば南北分断もなければ、統治の混乱もなかった。
ところが、アメリカはソ連参戦を引き出すために、38度線以北の分割占領を認め、日本統治35年間、亡命生活を続
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