2017年7月31日、フランスの大女優、ジャンヌ・モローが死去しました(死因は老衰との発表)。
ヌーベルバーグの時代に、多くの名監督たちの作品に出演し、国際的な名声を得ました。その頃の代表作は、ルイ・マルの「死刑台のエレベーター」やフランソワ・トリュフォーの「突然炎のごとく」など、多数あります。
フランスの監督の作品だけでなくイタリアの名匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「夜」や、スペイン出身の鬼才ルイス・ブニュエル監督の「小間使いの日記」なども有名。ジョセフ・ロージー監督や、オーソン・ウィルズ監督とも組んでいます。まさに国際的な名匠に起用された大女優と言えますね。
印象に残るのは悪女役を演じた時のすごみでしょう。「エヴァの匂い」と「マドモアゼル」の2本は、トラウマ級の悪女です。何しろ、目が怖い!悪女とは少し違いますが、美しい未亡人の壮絶な復讐劇「黒衣の花嫁」も忘れがたいものです。
年齢を重ねても、リュック・ベッソンやフランソワ・オゾンなど、若い監督や鬼才と呼ばれる監督と組み、女優魂をみせてくれました。ハリウッドの美人女優とは一線を画す、本当の意味での“大人の女性”を演じられる名女優だったと思います。2012年の「クロワッサンで朝食を」(日本公開は2013年)が遺作となりました。
享年89歳。ご冥福をお祈りします。合掌。
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